「ミライのまち」 あれこれ

ミライのまちのあれこれ⑧ ~機能性ガラスフィルム~

ローカル5Gの運用においては、電波の干渉調整が不可欠です。ローカル5Gでは、同一の周波数帯域を他のローカル5G利用者と共用するため、無線局との間で有害な混信が発生することを防ぐことが必要なためです。

干渉対策を行う上で弱点の一つが、窓ガラスです。窓つきの金属製の扉を利用した実験では、扉に5cm幅程度の厚さのガラス窓があるだけで、電波の減衰に大きな違いがでることが確認されています。ミライトでは、窓ガラスがある環境での干渉対策に最適な「機能性ガラスフィルム」(スリーエムジャパン株式会社製)を、5G無線エリア構築ツールとして利用することを検討しています。

▲5層構造で電磁波を遮蔽する機能性ガラスフィルム

ガラスフィルムは、夏場の遮熱や、災害時のガラス飛散防止のために利用されることが一般的です。「機能性ガラスフィルム」には、このような機能に加えて、電磁波を遮蔽する効果があります。

「機能性ガラスフィルム」を利用することで、窓際温度の上昇防止や冷房効率の改善のみならず、電波干渉を防ぎ、ローカル5G環境を柔軟に設計することが可能になるのです。

ミライトでは、新木場のローカル5Gソリューション協創ラボにおいて、実際のローカル5Gネットワークを利用し、「機能性ガラスフィルム」の効果を検証しました。同検証では、機能性ガラスフィルムは準ミリ波(28G)を反射し、遮蔽効果があることが確認されています。既存の窓ガラスに貼り付けるだけで効果を得られるため、窓ガラスを交換する必要もなく、経済的に干渉対策を実現できます。

Japan IT Weekのミライトブースでは、「機能性ガラスフィルム」をはじめ、メタマテリアル技術/構造を利用した反射板など、効率的に無線エリアを構築、改善する様々なツールが出展されます。ミライトは、このようなツールを組み合わせ、ニーズに合わせ最適なローカル5G無線ネットワークを構築します。5G環境の構築を検討されているお客様は、ぜひ、ミライトに設計や施工、運用までをお任せください。