和道場

<事後レポート>「茶人だから知っている茶道の魅力」を伝える講演会終了

令和5年1月29日 よみうりカルチャー大手町スクールにて、大日本茶道学会会長であり、現代の茶道界をリードしている田中仙堂による「茶人だから知っている茶道の魅力」の講演が行われました。

講演は、「茶人だから知っている」と名付けた視角に関して、説明することから始まりました。それは、「茶道を習っている」と聞いて思い浮かべることが、一般には、お茶を点てる所作(点前)を習っていることにちなんで、そこにどんな魅力があるのかを掘り下げるのが、「茶人だから知っている」ことになるのではという視角で、次の三つのテーマが取り上げらました。

  • 「身につける」ことを再認識できる
  • 「身につけたこと」を生かす場がある
  • 茶人ではないから生かせる魅力もある

 講座では、あらためて、「身につける」、「作法と作業の違い」、「知恵」、「見立て」、「おもてなし」とは何かを掘り下げる中で、茶道が学ぶことでもたらされるもの、また、学んでいくのに際して望ましい姿勢が示唆されました。

 そして、最後に、人と人とを結びつける役割を茶が歴史的にもっていたことにふれ、それを逆に茶道を教えることを専門としていない人の方が、実践しやすい側面もあることが、「茶人でないから生かせる魅力」があるとして示されました。 参加者からは、「基本に立ち返って学び直した気がする」、「茶人でないから生かせる魅力」というメッセージや、「肩の力を抜いて茶道に向き合える素敵な言葉だと感じた」等の感想が聞かれ、とても好評な会となりました。