日々是好日

手錢美術館「茶の湯の愉しみ~取り合わせを楽しむ~」5月26日まで開催中

茶道人.com編集部[著]

手錢美術館(島根県出雲市)では、企画展「茶の湯の愉しみ~取り合わせを楽しむ~」を5月26日まで開催中です。本展では、季節や道具の格を意識して9つの点前と3組の茶箱が展示されています。

これらの道具組の内、「及台子行濃茶手前道具組」には野々村仁清によって作られた天目茶碗が含まれています。野々村仁清は丹波国桑田郡野々村出身で、江戸時代前期(17世紀)の陶工とされています。多くの作品が現在まで伝えられており、国宝や重要文化財に指定されているものもあります。作品には「仁清」の印が捺され、自らの作品であることを宣言していることから、中世以前の陶工が無名の職人であったのと比べて、仁清は「作家」としての意識を持った最初期の陶工であると言われています。

この他にも茶碗や水差しなど多様な茶道具から成る道具組が複数展示されています。ひとつひとつの作品と共に、組み合わせに込められた考えや想いを感じてみてはいかがでしょうか。

3月2日から5月26日まで。

手錢美術館